なってしまった場合の対処法
ここでは、「食中毒かな?」と感じた際の対処法を紹介します。薬などで対処できる場合もありますが、症状がひどい場合は早急に病院に行くようにしましょう。
薬の使用について
まず、食中毒が疑われる場合は下痢止めを使わないでください。食中毒の症状で下痢になり、それを止めるために下痢止めを使いたいという人もいるかもしれませんが、下痢は体内の毒素を排出するための防御反応なので、これを止めてしまうと病原菌が腸に長くとどまってしまい、回復が遅れます。整腸剤や胃腸薬の服用は問題ありません。ただし、下痢止めの効果を含む薬もあるので、服用前に必ず成分を確認してください。薬局で購入する場合は薬剤師に相談してから購入しましょう。
また、食中毒になっている最中に調理をするのはやめてください。二次感染を起こす可能性があります。
水分補給や食事の方法
下痢や嘔吐の症状が続く場合、体内の水分が不足しています。腸が弱り水分の吸収が通常よりも遅くなるので、少しずつ水分補給してください。運動時の脱水とは異なるので、冷えたスポーツドリンクを一気に飲んでしまうと余計に症状を悪化させます。下痢や嘔吐がひどい場合は、腸が疲れているので食事もしばらく摂らないようにしてください。温かい白湯をゆっくり飲むのが効果的です。症状がやわらいできたら、スポーツドリンクや経口補水液に切り替えます。体温に近い温度で、ゆっくり飲むようにしてください。ある程度回復した後は、雑炊やスープなどの温かくて消化にいい食事を摂りましょう。これも、一度にたくさん食べるのではなく、少しずつゆっくり食べるようにしてください。
また、体調が急変する可能性もあるので、携帯電話を近くに置いて何かあった際にはすぐに連絡できるようにしておきましょう。
病院に行ったほうがいいケース
「10回以上の下痢が続く」「半日以上尿が出ない」「意識が朦朧とする」「血便が出る」「嘔吐が続く」などの症状がある場合は、すぐに病院へ行ってください。食中毒は応急処置では対処しきれない場合があります。自力で動くのが困難な場合は救急車を呼びましょう。特に、高齢者や小さい子どもは免疫力が低いので、速やかに病院に行く必要があります。
まとめ
食中毒は身近な病気です。そのため軽く見てしまいがちですが、最悪の場合命を落とすこともあります。まずは予防することが大切ですが、万が一食中毒になってしまった際は速やかに対処しましょう。食中毒対策は、自分だけでなく周囲の健康を守るためにも必要です。